けふっとしてそこはかとなく笑えてこわくてだだっぴろい世界へ。ただいま超不定期更新中(なかにしけふこ)
by hortus71
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納涼怪談短歌百物語2010 【1】~【27】

毎日暑いですね。
現実のほうがよっぽどおそろしい、という見方もありますが、ここはやはりカクーや歌の力で涼みたい。
怖い短歌を詠んで納涼しましょう。

この7月末から歌詠み有志で、ツイッター上でいちごつみ怪談短歌百物語を展開しています。

ルールはこちらです。

一語摘み納涼怪談短歌百物語をします。
【 】の中に何番目か、番号を入れてください。
前の番号の歌から摘んだことばを皆さんの作品の末尾に( )でいれてください。
最後にタグ #tanka100storiesをつけてください(#の前は半角空け推奨)
100個集まったら2巡目行きましょう。暑いので怖い短歌を詠んで読んで皆で涼しくなりましょう。

現在、【27】まで来ています。

一定期間が経つとツイッター内検索のハッシュタグでは拾えなくなるそうです。
よって、【27】までの作品を再掲します。
(作者名の後の括弧内の@***はツイッターのアカウント名です)

【1】 半殺しで逃しはせんぞコラ「ぶーん」吸血生物耳元で鳴き
/なかにしけふこ(@mmktn)

【2】森かげにあざるる死臭たちこめて巨きつぼみらつどふサバトよ
/なかにしけふこ(@mmktn)

【3】ひだり耳だけに聞こえる音があり日ごと近寄るらしき薄かげ(かげ)
/オカザキなを(@nawon)

【4】半月のかたちやさしき耳ふたつ内ポケットにいとしみ撫ぜる(耳)
/羽根弥生(@kurotoracchi)

【5】かたちさえないまま触れるものがいて きいちゃん、と呼べば軋み出す部屋(かたち)
/オカザキなを(@nawon)

【6】拾っても拾っても点々と耳 ぬばたまの夜の皓きしるべと(耳)
/なかにしけふこ(@mmktn)

【7】 やはらかき肌切り裂けば噴き上ぐる嗚呼ぬばたまの黒揚羽蝶(ぬばたま)
/羽根弥生(@kurotoracchi)

【8】僕の部屋カーテン裂けばひかりふる知らない場所にのこされてひとり(裂く)
/なかにしけふこ(@mmktn)

【9】部屋の壁すこしふくらむ隙間よりわたしどうしたのって、わたしどうしたのって(部屋)
/東直子(@higashin)

【10】じわじわとふくらむ白いかたまりをあつかいかねて見ぬふりをする(ふくらむ)
/牧野芝草(@mkss)

【11】見ぬように目を閉じていても見える影ありて(後ろの正面、だあれ)(見ぬ)
/オカザキなを(@nawon)

【12】目のなかの暮夜の校庭いもうとが静かに誘ふけんけん遊び 〈目〉
/島なおみ(@shimanisenjyu)

【13】いもうとの髪の毛がぼくにのびてくる魚のいない湖のなか(いもうと)
/齋藤芳生(@chicayoshi)

【14】森深き主が住むてふ湖に丑三つ時の鐘鳴りわたる(湖)
/ぱぐ(@pa55gu)

【15】「あそびましょ」もう生かしては置けないわ人形の首を折ろういもうと(いもうと)
/なかにしけふこ(@mmktn)

【16】わるいことしてゐるのだらう朱い靴 鐘も届かぬ深い奈落で(鐘)
/なかにしけふこ(@mmktn)

【17】ふうわりと届くはずです魂のないくだものと肉の佃煮(届)
/東直子(@higashin)

【18】しらべ聴くものの魂むさぼりて 背中ふくらむ笛吹き男(魂)
/濃海ひかり(@hikari_deepsea)

【19】入り組んだ身体の裡をしらべればミツカッチャッタ汝の発信機 (しらべ)
/東直子(@higashin)

【20】爛漫に白き明るき部屋でした 壁壁壁に吊さる体(体)
/羽根弥生(@kurotoracchi)

【21】ピカピカのぎろちょんじゃない?黒光りする刃(は)に映る 白き首筋(白)
/濃海ひかり(@hikari_deepsea)

【22】鉄筋のとけだしそよぐ髪となり君の背中にいまとどきます(筋)
/東直子(@higashin)

【23】いまだつてすずんでゐるよあなたにはぞわぞわしてるけはいのみでも(いま)
/ぱぐ(@pa55gu)

【24】わたくしの一等好きなワンピースにあなたの影を縫いつけました(あなた)
/羽根弥生(@kurotoracchi)

【25】プロペラを四つ並べて空を飛ぶ 視界良好 白い一閃(好)
/牧野芝草(@mkks)

【26】 日ごと夜ごとよみひとしらずの定期便 死の国からの好き好き好き好…(好)
/なかにしけふこ(@mmktn)

【27】 うつくしき都市のほろびの一閃を迷はざる手が降らすといふは( 一閃) 
/なかにしけふこ(@mmktn)


つづきます。
by hortus71 | 2010-08-20 11:42 | 納涼怪談短歌百物語2010
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